よしのがりケータイガイド
煮炊屋は食べ物を調理する台所のような場所であったと考えられています。その様子はどのようなものだったのでしょうか。
煮炊きは炉で行われました。炉に煮炊用の甕型土器とこれを支える支脚を置き、米などの穀物を炊いたり魚介類や野菜を煮込んだりしたと考えられます。
井戸や水道などの施設がないことから、食材を洗ったり解体する作業は水が豊富な川辺などで行ったと考えられます。
炉の上に吊り下げられているのは火棚です。火の粉が上にあがるのを防いだり、物を乾燥させたりする用途があります。ここに肉や魚を並べ、干物をつくったことも想像できます。隅の方には水を貯蔵するための水甕があったことでしょう。
ここでつくられた料理は小屋に置かれている台の上で配膳され、支配者層の人々の家へと運ばれたと思われます。
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