『吉野ヶ里さんぽ vol.61』
初夏の爽やかな風が吹き抜ける吉野ヶ里では、柔らかな花色の野草が凛と咲き、弥生の草原に彩を添えています。
◆ネムノキ(マメ科)
場所:園内各所
甘い香りを漂わせながら開花の見頃を迎えています。雄しべの花糸を扇状に広げた花が咲き乱れ、遠くから見ると樹木全体がピンク色に色づいて見えます。
◆カワラナデシコ(ナデシコ科)
場所:南のムラ
秋の七草の一つで、花弁に深い切れ込みが入っています。桃色の花が凛と立ち上がって咲く姿はとても可憐です。
◆オカトラノオ(サクラソウ科)
場所:南のムラ・環壕入口
花穂の先が虎の尾のように垂れ下がる特徴的な形が名前の由来です。密集して咲く白い小さな花は可愛らしく、揃って俯く花姿は風情があります。
◆キキョウ(キキョウ科)
場所:中のムラ
キキョウが咲き始めました。緑の草原に映える星型の青紫色の花が艶やかです。秋の七草の一つで古来より人々に愛されています。
◆ウツボグサ(シソ科)
場所:園内各所
園内各所で鮮やかな紫色の花が草原の中から顔を出しています。漢方にも使われる薬用植物です。
◆ヤマモモ(ヤマモモ科)
場所:園内各所
ヤマモモの実が真っ赤に色づいてきました。熟した実は甘酸っぱく独特の風味があり、野鳥も好んで採食します。
◆ミゾカクシ(キキョウ科)
場所:水田
小さい花ですが水田の畔の湿った場所で開花しています。畔に筵(ムシロ)を敷いたように広がることから、アゼムシロの別名もあります。